300歳ブログ
300歳のためのブログだよ!
1010
2012.10.10 (Wed) | Category : 小話
更新頻度減っちゃってアレですが、夏でこのブログも無事に二周年を迎えまして。
アンケートか何かまたやろうかなーって思いつつ今になったのは、気が付いたら何かもう少しでカウンターの桁が増えそうだからなんですよね・・・!
うおおありがとうございます!!
拍手も本当嬉しいです!! にまにまさせてもらってます!!
ってことで、10000踏んでくださった方のリクエスト承らせていただきたいなと!!
どえろとかグロとかじゃなければ大丈夫です、多分。
カプがあればそれも。誰出してくれとか。これ言わせてくれとか。
期待に添えられるかは解らないけど!(大事!)
拍手からでもメールからでも、ついったで話しかけてくださってもおっけ!
っていうかついったでのテッド友達は常に大募集してるよ!
友達いないからテッド話してないだけだよ! あれなんか可哀想な宣言してる気がする!
まぁ遠慮なくどうぞむしろ是非ってことだよ本当!
とにかく、テッドが大好きで愛されてりゃ万事おっけって言う同志の貴方は、顔文字君からどうぞー!
いつもの日にちネタ同様、学生パラレルっぽいアレ。
三年目にして初めてちゃんとテッドの日を祝ってやんぜ!(笑)
ところで今回の三都のスペースが湖の砦すんごい多いんですが、なんか漁師祭りでもあんのかな・・・。
そして、テッド尽くしさまと投稿者の皆様に、全霊の敬意と感謝を!!
「今日は世界メンタルヘルスデーだそうだ」
「うん、それは正直知りたくなかった。」
恒例のカレンダー語呂合わせ祝い。祝い、と言うよりダシに騒ぐだけなのだけれど、おめでとう、と言われるから一応は祝いと捉えていいだろう。
祝う方も祝われる方も何かちょっと違うよな、と思ってはいても。
「いいんじゃないの。君、病んでた時期あるんだし」
「病んでねぇよ。引きこもってただけだし、働いたら負けだと思ってるニートと違って、俺はすげぇ働いてたからな。」
朝の挨拶もそこそこで真顔で言い放った親友に、同じく真顔で返事をしてみれば、いつの間にか反対側を歩いていた後輩が、サラリとあまり触れてほしくない歴史を零しやがったから、即座に否定と訂正を言葉に乗せた。
テッドは一時期、ぱったりと学校を除く全ての行動が解らなくなったことがあって、登校はギリギリ、休憩時間は睡眠、放課後はチャイムと共に下校、かつ、日に日に生気が失われて行くという、ルックの言い分が尤もな頃があった。
散々ラズロに連れ回されて心底疲れていただけで、ある意味メンタルではあったが、ティルの発したそれとは違う、と首を振る。
「あー、あったなぁ、そんなこと。即戦力が必要だからってテッドだったんだっけ? 結局何してたの?」
「とにかく人使いが荒かった」
「や、それは聞いたけど」
「とにかく人使いが荒かった」
「中身は?」
「とにかく人使いが荒かった」
「・・・そういやいっつもその返事でしたね!」
全然解んねーわーと、整えられた眉を上げて、ルックの向こうを歩いていたシーナが、オーバーアクションを交えて頬を膨らませた。
その間にも、ぎゃあぎゃあ言い合いながら追い越して行くシーザーとヒューゴとか、部員に交じってホームランを打って良い笑顔のシグと歓声を挙げるシトロ勢とか、相変わらず微妙な関係性でニヤニヤ出来るフレイとリオンとロイとか、沢山の声を掛けられての一日が始まったのである。
騒々しいと言われても仕方ない勢いで飛び込んできたのは、例によっているのが不自然なラズロだった。
「ヘイ、お待ちどう!」
芝居がかった言い方で、いっそ胡散臭いほどにこやかに笑う様子に、何が、とげんなりした顔を隠しもしないテッドと違い、他のメンバーは一斉に沸く。
当事者が蚊帳の外なのはサプライズとなればごく普通のことだが、随分と浸透した語呂合わせ祝いは、既に起こることが前提であるため、サプライズというよりもどれだけ意表を突くか、に重点が置かれていて、受ける側に回ったテッドは、それが範疇を逸したものでなければいい、と身を固くした。
そう、テッド自身が仕掛ける側ならば問題はない。まだ制止が効くから。
だが唯一最大のツッコミというストッパーを失くした面子で、曲りなりも結構良いご家庭の坊ちゃま方が用意するもの。
チラッと視線を送った先、同じツッコミ属性のルックは、面倒くさいことは嫌だと、うわぁと思っていてもきっと何もしないだろうし、ジョウイでは間違いなく止められない。
我関せずを貫き、一切こちらを向こうともしないルックと、明後日の方向を向いたままのジョウイに懸念は増す。
「ということで」
例のごとく生徒会室を占拠した形で集まったのは、ティルにラズロにシーナにルック。そこに逃げ遅れたジョウイ、呼びに来たリオウが加わり、結構そうそうたるメンバーに囲まれたテッドは、実に楽しそうなはじまりの声に小さな溜息を吐いた。
解っていたことの上、どうせ今更逃げられはしないのだ。
「テッドの日、おめでとう!」
「おめでとう、テッド!」
「おめっとー!」
「おめでとうテッドさん!」
「おめでとうございます、テッドさん」
「おめでたい連中だねいつも」
それでも笑顔で言われるのは悪い気はしないと、最後のこまっしゃくれの台詞は聞き流すことにして頬を緩める。
「おー、どうもな」
何月何日が何の日、というのが流行りだしたのはここ一年くらいだ。もちろんそれ以前から記念日の類は多々あったのだが、頻繁に使用され始めたのはつい最近。
数字の語呂合わせで成り立っているこの恒例行事も、乗っかってみたことがあるから知らないわけではない。いつ、誰が言い始めたのか解らない、十月十日のテッドの日とされた、今日この日のいくつかも。
だから、ラズロの後ろに用途不明な規格外の大きさを誇る桶が鎮座ましましていても、もしかしたら、と思うものはある。
ただ圧倒的なほどの存在感に、いやまさかそんなはずないだろという思いも拭えないが。
そして絶対に自分からは言い出すものかと思っているが。
「気になってる?」
「・・・何が」
とはいえ、あまりの異彩ぶりのおかげで目に入らないなんてことはなく、にんまりと笑みを浮かべたラズロにはバレていて、というかむしろ、企画側のはずのティルやシーナまでも浮き足立っていて。
この場にいる者のほとんどの意識が、そこに集中しているのだと全員が気付いていた。
「まぁね、あんまり焦らすのもなんだし、痛んじゃうのもがっかりだから」
言ってくるりと反転し、両腕をいっぱいに広げて抱えるくらいのサイズの桶を、ドンと重そうに応接テーブルに移動させる。
テッドの日、という名目の通り、いわゆる誕生日席の一人掛けソファにテッドが座らせられ、二人掛け向かい合わせソファにティルとシーナ、ルックとジョウイ、肘掛けにリオウが腰をかける。
桶を挟んだテッドの正面はラズロの一人掛けだが、置く位置を定めて回したりずらしたり、そして蓋を取るために座ることはまだしない。
準備が整ったらしいラズロが一度ティルに視線を投げて合図にすると、さて、と笑って顔を向けてきた。
「じゃあ改めて」
その台詞をきっかけに、再度揃ってのおめでとうを告げられ、毎度よろしく待ってましたとクラッカーが鳴り響く。
同時に開かれた桶。
「マグロのお造りー!」
どこぞの秘密道具を取り出すがごとく、ぱららぱっぱらー! という大文字を背負い、どうだと言わんばかりに生き生きした表情には、ドヤァとでかでかと書かれている。
魚が得意ではないテッドが、マグロだけは美味いと口にしてから、実際はシチューや肉も好きなのにも関わらず、テッドの好物はマグロであると強く認識されてしまった。
ちなみに好物の話は、今ここにいるメンバーも知ることなのだが、面白いし間違いではないからと、そういう方向で推している。主に前者で。
というわけで、きっとマグロ関係で来るだろうと予測はしていた。
でも。
「尾頭付きー!」
まさか一匹丸々を捌いてくるとは。
「・・・さすがの予想の斜め上・・・!」
「本当は舟盛りにしたかったんだけど、舟が見つからなくてね」
「見つからなくて本当に良かった!」
笹の葉やタンポポ、ツマまで添えて綺麗に造られているそれは、確かに祝い事にはもってこいの豪華さで、知っていたであろうテッド以外も食い入るように覗き込んでいる。
「やっぱりラズロに頼んで正解だったな。グレミオが釣って来るって言い出したときは、どうしようかと思ったんだ」
「うちの親父ならまだしも、グレミオさんだったらギリで競りだよなぁ」
「言っとくけど、止めてこれだからね。」
「マジでか。」
満足そうに一つ頷いて衝撃の裏話を呟いたティルに、同じくうんうんと納得しながらシーナがかぶせた内容に驚いていれば、更にルックが口にしたまとめに度肝を抜いた。
あわや保護者までもを巻き込む羽目になりそうな事態は、何とか回避されたものだったのだと、ぴったりとテッドに合わせた位置で披露された造りに、一体どれだけの何を掛けたのだろうと遠く思いを馳せる。
まぁ、ありがたく食わせてもらうけれども。
釘付けになっている全員の中で唯一、何故か時計を気にしているルックに気付いて見ていれば、合った視線に口を開きかけてすぐ閉じる。すると直後に、コンコンコンと小さいながらもしっかりと主張してくるノックが響き。
「ああ、丁度だったね」
どうやら時計を気にしていたのは来訪者があるからだったらしく、立ち上がってドアへと向かう。が。
「ちょ、待て今これ、」
迎え入れるのが可能な状況じゃないだろう。
尾頭付きマグロのお造りが、ど真ん中におわす生徒会室ってどんなだ。
ノリや冗談の通じる教師や生徒が多いとはいえ、さすがにこれは、と焦ったテッドも立ち上がるが、間に合うわけもなかった。ガチャ、と教室とは違って重い音を鳴らすノブが引かれ、ルックが無言で入室を促した先。
「すみません、遅くなりましたか?」
「いや、良いタイミングだったよ」
「・・・・・・・は?」
現れたのはカラカラとアンティーク調の配膳車を押すセラで、関係者ということにほっとしてから、え、配膳車? と二度見する。ふわりと外された総レースのカバーが隠していたもの。
「あっても良いかと思って」
「いや、うん、言いたいことは解るけど、お前本当に本気で止めたのか。」
「回避できないなら、出来るだけ良い方向に流そうと思っただけだよ。」
炊飯器。つまりご飯。
刺身定食もしくは、いっそどんぶりにしてしまえよということだ。
さすがルック、いい読みしてんなーとか、良い案だねとか、賞賛の言葉が飛び出す中、セラはおめでとうございます、テッドさん、と微笑を浮かべるから、良い子すぎて癒される、と眉尻を下げながらありがとうと告げた。
きっちりと頭を下げて退室したセラを見送ると。
「テッドー」
聞き覚えのあるトーンで絶妙に間延びしたシーナの声で振り向いた。
「飯ー!」
「俺か!」
既に各自の醤油皿がワサビ付きでセットされ、箸すら握ったポーズの状態が視界に入る。おめでとう、と。テッドの日、と言う割には、ごく自然に主役に配膳させようという思考。
とはいえ、ツッコミを入れて溜息まで漏らしながら思い出してみれば、そういえば食事は出てくるもの、というご家庭に育った方々が多いメンバーだった。
「あ、僕やります!」
元気に挙手して名乗り出たリオウは、確かにテッドによく似て、一般的な普通の家庭に育っているけれど。
「あー・・・良いよ、俺やるよ。ありがとな」
料理も出来るし感覚もよく似ているのに、一人前の量がハンパない。そして境遇もあるのか、お残しは許しまへんでぇと、盛ったものへの責任もハンパない。
前に一度、ルックが死に掛けた。
茶碗の縁程度の高さによそられた白米に、案の定、足りるんですか? と首を傾げていて、聞こえたルックとついでにシーナがびくり身体を揺らしたことに苦笑する。
「チキンラーメンって言う案も出たんだけど、栄養面を考えたら、これ以上ヒョロヒョロになられても困るしな」
「だからなんでお前は俺を貧弱キャラにしたがるんだ。」
っつーかそもそもあれ、別に俺の名前連呼してるわけじゃねぇよ。
他の語呂合わせ祝いの時もそうだが、ここに至るまでの裏話等が軸になって、そうそうと会話が弾む。
「あとはトマトの日とか、銭湯の日とか、結構どうにかできそうな感じだったんだけどさー」
「マグロの日と聞いたらな」
「それ以外は頭から抜けたね」
もぐもぐ口を動かしながら語るシーナとティルに、あのなぁと大きく一つ溜息を吐いて。
「まぁ、マグロの解体ショーとかやられるよりはマシだけどな」
これだって充分やりすぎだろ、と呆れ半分叱咤半分で言葉にした。つもりだった。少なくとも間違いなく、テッドにとっては。
「・・・なに?」
ぴたりと動きを止めて、驚いたように目を大きく開いて見返してくる数人に、僅かに気圧される感覚のまま身を引けば、ルックが眉を顰めて小さくバカ、と声を発する。
まるで、そうかとでも言いそうな表情で互いの顔を見合わせ、ポンとグーにした手をパーにつく様子でさすがに気付いた。
「違うぞ別に振りとかじゃねぇからな。そんな風に納得できる意味が解んねぇよ。もし本当にやるつもりなら断固阻止するし前後一ヶ月は行方眩ませる。」
確実にその手があったと、何で思いつかなかったんだと、そのネタもらった、と脳内大会議が行われているであろう連中に、眉間に深い皺を刻んだテッドがジトリとツッコミを入れる。
再び動きを止めたメンバーが各々不服そうに口を尖らせ、シーナに至ってはえーと声まで上げた。
「テッドのケチー」
「ケチとかいう問題じゃねぇしむしろお前らの金の使い方がおかしいだけだし力掛けるところ間違えてんだろ。」
わざとらしいまでの拗ね顔で頬を膨らませたラズロに、微塵すら容赦のない返答で首を振る。ブーブーと野次さえ飛んできたが、一睨みしたら、ピープーと首ごと逸らして下手くそな口笛を吹いて見せた。
誤魔化しも切り替えしも慣れたものだ。
これ本当、ストッパーがいなかったらどうなるんだろうな、と思いながら溜息を吐いたところで、もぐもぐさせながら今までのやり取りを笑って眺めていたリオウが、でも、と声をかける。
「こういうの、楽しいですよね!」
ぺカーッと輝かんばかりに。
直前までの応酬も含めて。
あまりにも屈託なく、当然のように言うから。
「・・・まぁな」
元々あまりなかった毒気なんか、すっかり全部なくなった。
普段は本当に模範以上に模範だったり、見た目や言動に反して意外とシビアだったり、辛辣すぎて精神を削られたり、生徒会室を使用できる立場にいる者ばかりいて、どこか少しズレている者ばかりの友人たちは、厄介なことに面白がる傾向が非常に強いけれど、好意と善意を向けてくれていることに疑いようはなく。
返ってきた肯定に、まんざらでもなさそうな反応をした六人を見て、テッドも肩の力を抜いた。
育ちざかりの十代の少年達にしてみれば、マグロ一匹丸々と言ってもそう多いというものではない。まして、前述のリオウが同席していれば尚更で、あっという間に粗方が茶碗に乗せられていき、既に桶の底板が見え始めている。
めちゃくちゃ具合はさておき、場を設けてくれたこと、企画を立ててくれたこと、手配してくれたこと、祝ってくれたこと。
総じて、嬉しいと思ってしまうのだから。
「みんな、ありがとな」
それを素直にそのまま言葉に表して笑えば、多少の違いはあれど、それぞれがやっぱり同じように笑って、どういたしましてと声を揃えた。
後日、あのマグロの入手経路が、テッドも顔見知りのウゲツとシラミネという腕利きの漁師を巻き込んで行った釣りで、それをラズロが捌いたと聞いて、今後もう絶対にマグロに関することは却下だと、実行班連中に雷と一緒にチョップというツッコミを盛大に落とされる、生徒会長達の珍しい姿が見れたとか。
10月10日 何の日で検索して出てきたサイトさんと、ウィキが教えてくれたマグロの日を見て、テッドまじテッドって思ったんだけど、製作側はこれ知っててマグロをブッ込んできたんだろうか。
ジョウイに関しては、あまりにも空気すぎて正直本当に申し訳なかった!
おめでとうテッド!
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