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2026.04.05 (Sun) Category : 

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続・聖杯戦争

2012.06.29 (Fri) Category : 小話


幕間しばらく更新してませんが、うっかりアニメ見ちゃったもんだからフェイトパロ!(わー)
なんて言っといて、ガチケンカ書きたかっただけとかまさかそんな!
書けてないけど!

設定は この記事 を見ていただければ。
まぁでも大して知識は必要ないです。
紋章とか幻水世界の力を、フェイト世界で言う神秘の力扱いで使うって単純なことしか考えてないんで。
うん、やっぱガチケンカさせたかっただけだね! 八橋にも包めない!
なので唐突に始まって適当な部分を書くよ!
大丈夫だぜ基本パラレルじゃんむしろ公式設定どれだよwwって草生やせちゃう方は、顔文字君からどうぞー!


拍手[6回]








――― 告げる

「いよいよですね」
 真紅で描かれた魔法陣を目の前に、凛々しい面立ちの女が口を開けば、令呪を右手の甲に与えられた少年が陣へと歩を進めた。

――― 汝の身は我の下に、我が命運は汝の剣に
     聖杯のよるべに従い、この理に従うならば応えよ

 術による空気の流れでふわりと風が起こり、限りなく漆黒に近い濡れ羽色の髪が舞う。
「坊ちゃんなら間違いなくサーヴァントランク最強のセイバーを喚び出せますよ!」
 少し離れた場所から見守る従者三人のうちの一人、金髪で顔に傷を持つ青年が、頑張ってくださいと緊張感を台無しにされそうな応援で声をかけた。

――― 誓いを此処に
     我は常世総ての善と成る者
     我は常世総ての悪を敷く者

 それに笑って、ゆっくりと右手を掲げ振り返る。
「いや、僕が喚ぶのは」
 ずっと前から決めているんだ。

――― 汝三大の言霊を纏う七天
     抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!

 昼間よりも眩しい光が魔法陣から溢れ出し、同時に立っているのがやっとなくらいの風が部屋中に吹き荒れた。一瞬で場が魔力に満ちて、別の世界へ来たかのような錯覚を覚える。
 キラキラとどこから降ってくるのか、光の粒子が中心に注がれ、集まったそれは段々と人の容へと変化した。
 徐々に光の放出が減り暴風が止んで、人型の周りを囲うように飛び回る粒子の数が少なくなる。
 纏う光が昇華するように薄くなった頃合いに、目元を和らげ口角を緩ませて。
「待っていたよ、アーチャー・・・いや、テッド」
 妙に現実味のない柔らかいその声に、他の誰とも違う彩を放つ髪と同じ色の睫毛が震えた。緩慢に開いた瞼が、隠されていた琥珀を解放する。
 頭だけを動かして声の出どころを確認したサーヴァントが、自身とさほど変わりない年頃の、マスターとなる少年を数秒間見遣った後、ふっと漏らすように息を吐いて作ったのは苦笑の表情。
「これはまた・・・随分と業の深いとこに喚ばれたもんだな」



ギャギャギャッ!
 辺りに耳に障る嫌な音と火花が散った。
 人の世界ではただの美術品や骨董品でしかないそれは、この場では現代のどんな何よりも、威力のある兵器となる。
 神秘と連結したサーヴァントたちの持つ武器は『宝具』と呼ばれ、聖杯戦争での戦いに欠かせない必要な力だ。
「っらぁあ!」
「くっ!」
 振り下ろした棍は、防御の形を取った双剣に阻まれ相手まで届くことはなかった。けれど渾身を込めた力はそのまま地面へと伝わり、ガコンとコンクリートが陥没する。
 盾となった双剣を足場に後方へ宙返りして距離を取ると、相手もその力の反動を利用して後ろへ下がった。
「さすがだなぁ! 俺の時代じゃ、まともにやりあえる奴なんかいなかったぜ!」
 構えを解いて器用に片手で根を回し、肩へと乗せて笑う。対する相手も、警戒こそ顕わにしたままだったが構えを崩して向き合った。
「僕も自負がありましたが・・・やっぱり一筋縄じゃいかないですね」
 短い会話の最中、駆けつけてくる軽い足音に気付いて、更に数歩下がる。双剣の騎士の後ろから、髪を高い位置で一つに括った少女が現れた。
「セイバー!」
「どうして出てきたの、隠れててって言ったのに、フレア」
「あなただけに戦わせるなんて出来ないわよ!」
 登場早々言い合いを始めた二人を笑いながら見ていると、棍を持つ男の背後にも気配が近づく。
「お? ユン、どうした? なんかあったか?」
「ラ、ランサー、戦いを回避することは、できないのですか?」
 ボブの髪を揺らし、息を切らせて言う少女にニカリと歯を見せた。
「いやー、だってこれ聖杯戦争だしな。戦わねーと。それに」
 ひゅ、と肩に立て掛けるようにしていた棍を勢いよく回して両手に持つ。足を開き重心を低くする体勢を取って、ユンと呼んだ自身のマスターを下がらせた。
「こんなに楽しい仕合い、久しぶりだし」
 ついさっき浮かべたものとは違う笑顔を乗せると、空気の違いに気付いて視線を上げ、同じようにマスターであるフレアに、距離を取るよう声をかける。
「・・・まぁ、否定はしないかな」
 言って再び双剣を構え、互いのマスターが充分に離れたのを見計らい、セイバーとランサーは地を蹴った。

「どう見る? テッド」
「どうって、決着ってことか?」
 少し先の眼下の激闘を見据え、黒髪の少年が呟けば、誰もいなかったはずの隣に、しゃがみ込んだ姿勢の少年が現れる。
 そう、と短い返事を耳に留め、頬杖をついてから改めて戦いを眺めた。
「つかねぇな。セイバーもランサーもそこそこ本気だけど、まだだ。どっちも様子見。何より、今この戦いを見てるのは俺たちだけじゃない。敵情視察されてんのに、手の内見せるようなことはしないだろ」
 魔力量にもよるが、姿を見せた二人の少女のマスターは、どちらも由緒ある血筋に名を連ねる、歴史ある術師の家系の人間だ。正確には捉えられていなくとも、見られている、と感知はしているだろう。
「魔術師としては名家だからね、あの二つの一族が出てくるのはおかしくないけど」
 そして従えるサーヴァントも相応のクラス、英霊であることは然るべきだろうが。
「バーサーカーとライダーが未知数だな。どこの術師か解らないんだろ?」
 マスター候補として挙がっている名で、動きが認められたのは五つ。
 一つ目と二つ目は、セイバーとランサーの陣営である、彼女たちの名家。
 三つ目は、最高位の魔術師と言われる名家。サーヴァントの確認はできていないが、この一族が喚ぶサーヴァントは、決まってとある英霊のため、キャスターの陣営であることはほぼ確定と言っていい。
 四つ目は、古くから魔術師としての地位を持つ名家で、ここ数年の内部事情からか、アサシンを召喚したと使い魔から報告があった。
 そして自分たち、アーチャーの陣営。
 一族の誰がマスターになっているかは不明確であっても、属する者だというのは、五家が五家とも既に情報を手にしている。
 だが、残り二つの席が未だに誰か、一切の確認が出来ていない。
「一番近い位置にバーサーカーがいる。この戦いで出てくる可能性が高いな」
 キャスターは姿こそないが、遠視か使い魔かの気配を捉えている。ライダーとアサシンはまだ距離があるが、窺っていると見て間違いないだろう。
「じゃあ僕たちも様子見だな。まだ先も見えないし」
「了解」
 再戦を始めた二組を視界から外すことなく言って、傍観を決め込んだマスターにならい、しゃがみ込んだだけの姿勢を、本格的に座り込む形へと変えた。
「・・・危ないよ、テッド」
 建物の屋上から外へ足を投げ出す格好に、眉を寄せて諌める様子を見せれば、プッと吹き出すように笑い声をあげて振り仰ぐ。
「お前、俺のことなんだと思ってんだ。落ちたくらいじゃケガもしねーし、そもそも祝福受けてるから、単なる事故みたいな終わり方しねぇって」
 でもありがとな、と付け足して、前方のセイバーとランサーの行方を見るため、前方へと目を移した、そのとき。
ドォン!
 腹に響くほどの轟音がとどろき、大量の土煙が立ち込めた。この位置から二組の現状を目視することはできないが、戦闘は一時中断の形をとっている。
 何が、と身構えた直後、離れたここまで届く殺気が放たれた。
「・・・ッ・・・!」
 実際にはない、衝撃波のようなものを感じて思わず仰け反る。いつの間にか立ち上がっていた背中が、後ろに庇うような高さで片腕を上げており、払う動作で空間を薙いだ瞬間、息苦しさと圧迫感が飛散した。
 この気の主はセイバーでもランサーでもない。
 どこか歪さと淀みを覚えるこれは、あの二人、ましてや少女たちでは持ち得ない。
 ならば。
「来たか、バーサーカー・・・!」
 引いていく土煙の中に、白銀の鎧を身に着けた長身の男が、笑みを浮かべて立っていた。

 サーヴァントはマスターからの魔力供給により現界する。つまり、魔力供給が途絶えれば、サーヴァントは力を、果ては姿さえも維持が難しくなる。
 それは、イコールとしてマスターも狩られる側の対象となりうると言うこと。
「あっぶねぇ!」
「フレア!」
 キツすぎる殺気をまともに当てられ、動けなくなったマスターの少女を交互に眺め、一瞬目を細めたかと思ったら、何の感情も載せないまま、バーサーカーは剣を水平に一閃した。
 その場にいる全員をまとめて狙った一撃は、生身の人間である二人に対処は不可能だ。手を伸ばしたサーヴァントが寸前で躱し、自身の後ろに隠すようにして距離を取る。
「すばしっこいな、豚のくせに」
 にやりと笑ったバーサーカーが発した一言に、セイバーが眉を顰め、ランサーが片眉を上げた。
「・・・下がってて、危ない人みたいだから」
 名前の通り、狂戦士の性質を漂わせる相手は、どう見ても一筋縄でいきそうにない。躊躇なくマスターもろともに切り掛かったことにしても、この異質な空気にしても。
 ランサーも同様に感じ取り、ユン、と名を呼んで身を潜めるよう声をかける。
「はっ、賢明な判断だ。だが」
 決して背を向けることはせず、動向を窺いながら離れる二人の少女と、庇うような位置で対峙する彼女たちの騎士をそれぞれ視界に入れ、嘲笑するように表情を歪ませた。
「浅はかなことよ!」
 言うと同時にバーサーカーから炎が放たれる。
 向かってくる灼熱を正面に、後ろに守るべき主がいることを脳裏に留め、ランサーが構えていた棍を一度ぐるんと回し、頭上へと掲げて叫んだ。
「こりゃ様子見なんて言ってる場合じゃねぇな!」
 キン、と硬質な光が瞬間煌めき、次いで同等以上の熱量がランサーの周りに渦を巻く。
「どっちの火が勝つか、力比べといこうぜ!」
「・・・ふん・・・」
 双方のちょうど真ん中あたりでぶつかった二つの炎は、火柱として高くそびえ立ち、暴風を伴うほどに成長した。見上げる位置で、より強い光が生まれると一気に膨張する。
 この状況では相殺にはならない。辿る先は、爆発。
「やっべ・・・!」
 目が眩むほどの光の洪水と痛烈な熱、そして鼓膜に直接鳴らされているような大きな音。
 あまりの質量に耐え切れず、場を覆っていた結界が崩れ落ちた。誰が作ったものか、どちらかの少女だろうが、衝撃を漏らさなかったのは上出来だ。
 マスターの無事と、自身の状態を確認し、問題ないと結論付けたランサーが体勢を立て直す。さてどう出るか、と息を吐いたところで、悲鳴に似た高さで呼ぶ声がした。
「ランサー!」
 避けて、と。
 突如現れたのは大振りの剣。すぐ真横、腹部に対して直角に。
ドガガガッ!
 今度こそ本当に悲鳴が響く。
 人が吹き飛ばされる光景など、よほどじゃなければ見ることもかなわないだろう。それも人の力で、かなりの距離を。
 確かに魔術という、非現実的な出来事に精通してはいるし、聖杯戦争の壮絶さも聞き知っているけれど。
 目の前で実際に行われる暴力というものは、聞くのと見るのでは大違いなのだと、まだ少女と言って異論ない年頃の二人には、理解まで至らなかったのかもしれない。
 だからこそ、サーヴァントの『騎士』クラスと相性が良いとしても。
「走って、フレア!」
 まるでドラマか何かのワンシーンのようなそれを、ただ呆然と瞳に映していたマスターである少女の名を叫ぶ。
 バーサーカーの一撃を、咄嗟に握っていた棍で受けて致命傷は逃れたが、受け身を取ることはできず、叩きつけられるように地面へとぶつかり、そのままビル壁へと激突したランサーは動かない。
 涙を溜めて駆け寄るマスターを、口元を歪ませたまま見遣ったバーサーカーが、次いで視界に入れたのは残った少女だった。
「豚は死ね!!」
 距離を取ったことが、逆に仇になる。
 再び放たれた炎が一直線に少女へと向かい、バーサーカー本人はセイバーへと斬りかかった。振り切って助けに行けるほど簡単な相手ではない。
「く・・・ッ!」
「ふはは! 無駄な足掻きだ!」
「!?」
 鍔迫り合いで対峙しながらも、意識を後方のマスターへと向けていたセイバーが驚愕の表情を見せる。炎が二つに割れていた。
 一方は自分のマスター、そしてもう一方は。
「お、まえッ・・・!」
 未だ動かないランサーの下へと急ぐ少女へ。
 生身の彼女たちに耐えうる術はない。ある程度であれば魔術で凌げるかもしれないが、絶対値が違う。敵うわけがない。
「消し炭になるがいい!!」
 盛大な笑い声を上げるバーサーカーを渾身の力で振り切った。間に合うわけがないと、追撃することもせず笑ったままの男に目もくれず走ろうとして。
 どちらを助ければいいのだろう。
 確かに自分のマスターは一人だ。戦うべき相手のマスターであることに変わりはない。
 けれど、同じくらいの年の、人間の、少女だ。
「貴様はそこで、あれらの死んでいく様を、指を銜えてをただ見ているがいいわ!」
 一瞬の迷いに気付いたバーサーカーが、悟った愉悦の表情で剣を振りかぶる。受けた時には、背後で獲物を捕らえたらしき二つの炎が、歓喜でも上げるように燃え盛っていた。
 多分きっと、躊躇せず真っ直ぐに向かっていたら間に合った。少なくとも、マスターの一人は。
「愚かだな」
 再び対峙する形でニヤリと笑う目の前の狂気に、頭の中で何かが切れた音がした。ぶわりとセイバーを中心に重い空気が渦を巻く。
 ガキンと金属が鋭く鳴り、剣を弾いたそのまま距離を取った。
 まるでバーサーカーに突き付けるように片腕で構える双剣は、紛れもなく宝具。そして込められる力。
「ククク・・・面白い・・・!」
 『真名解放』による攻撃。
 それは必殺を意味する。
 セイバーの次の手に、バーサーカーも剣を両手で持ち胸の前に掲げた。同じように集中して注ぎ込む。力を、宝具に。
 練り上げられる力を互いの武器が纏い始め、目に見えるほどに大きく育ったその時、何の前触れもなく間に人影が立ちふさがった。
「そこまでだ。これ以上はさせねーぞ」
 努めて低くしているのだろうその声は、間違いなく少年と言って差し支えのないもので、現れた姿も予想通りに他ならない。この場にこうして現れたということは、見た目と同じ、普通の少年ではないと理解はしても。
「双方とも収めろ。結界も壊れてる状態で解放したら、どうなると思ってんだ」
 こちらを援護するつもりなのか、背を向けられているセイバーは、少年のその一言で、さっきの衝撃が結界を崩したことを思い出す。
 通常空間での戦闘は、衝撃と音が遮断されない。結界はダメージをそのまま残すが、無関係の人間に騒ぎが気付かれにくくなる。必須事項ではないが、巻き込むことを本意としない魔術師たちは、結界内での戦闘が多く、マスターの少女二人ともがそうだった。
 少年はバーサーカーへ正面を合わせたまま、首を僅かに傾けて、後方のセイバーを静かに視界に入れた。
「それと頭冷やせ。落ちつけば解んだろ、魔力供給は途切れてない」
「!!」
 サーヴァントはマスターが死亡しても、残存魔力が続く限り維持が可能である。ただ、供給を受けられなければ魔力は減るだけで、やがては枯渇し維持不能、消滅に至る。
 セイバーは残りの力全部で一矢報いる気構えだった。けれど、確かに。
「・・・フレア!」
 炎が燃え盛っていた場所にはすでに何もなく、別の場所に少女が二人横たわっていた。意識は失っているが、外傷は見当たらない。
「悪ぃ、助かった・・・」
「気にするな。どうせそのうち殺し合う」
 ガラ、と崩れる音を立てて起き上がったランサーの声に振り向けば、傍にいた見知らぬ眼帯の男が答えていた。
 人間ではない。使い魔の気配でもない。突然現れた少年と眼帯の男は。
「アーチャーと、アサシン・・・」
 マスターの無事を確認したセイバーが、華奢な体を抱き起すように呟くと、聞き止めたアサシンが目を向ける。隣で立ち上がったランサーも、向けた先の自身のマスターを見つけ、慌てて駆けつけた。
「ユン!」
 同様に無事を確かめ、再度アサシンに礼を告げるが、やはりいらんとすげなくされる。セイバーも感謝を伝えたが、マスターを狙うなど趣味に合わなかっただけだ、と変わらなくて苦笑した。
 それから、ここからでは会話も解らない距離で、対峙する形のまま見合う、バーサーカーとアーチャーへと視線を移す。
「まさか貴様が来ているとはな」
「こっちの台詞だ。あんたが応じるなんて、どんなマスターだ?」
 さっきまでの激流のような狂気が成りを潜め、掲げていた剣も下ろし、片腕を腰に置いて話しをする。それは狂戦士の特性として極めて稀だ。
 バーサーカーはその狂気ゆえ、自我を保っていられない。もしくはその特性を考慮し、初めから壊れているものを呼び出すのが定石。会話ができるなど、珍しいを通り越している。
「アレは俺の願いを叶えるための道具でしかない。俺の狂気に耐えられるものであれば誰でも構わん」
 力など、いくらでも奪える。
 以前に面識があるらしい互いの口振りには遠慮がない。やり取りの物騒さも特に気にするべきところじゃない。
 だが、今のは、何か。
 僅かな引っ掛かりを感じて眉を寄せる。アーチャーのその表情に、愉しそうに口元を歪ませたバーサーカーが、大きく剣を振り上げた。
「なっ・・・ルカ!」
 真名解放のために溜めた力は、まだルカの宝具である剣を纏っている。バチバチと音を立てて放電する光は、一気に膨れて空に昇った。
「我が望みはすべての破壊! 誰一人として生かしてはやらぬ!」
 どこからか集まってきた分厚い雲が一面を覆う。突如変化したその光景に、全員が空を見上げていた。
 これだけの魔力量だ、間違いなくEXランクの一撃。
「見てんだろ、ルック! 手ぇ貸せ、抑える!」
 小さく舌打ちをしたアーチャーが即座に魔力を練り上げながら叫ぶ。ややあってから数歩離れた斜め後ろに、明らかに不機嫌な顔をした少年が、空間を割いて現れた。
「真名で呼ばないでよ! っていうか僕、君のサーヴァントでも使い魔でもないんだけど!」
「んなこと言ってる場合か! どんだけ影響出るかわかんねぇぞ!」
「だからやってるじゃない!」
 第一声からして文句だが、台詞のわりには同じように魔力を高めているので、言うことに反論はないらしい。
 雲の中から一際光る丸い物体が四つ、不規則に点滅を繰り返しながら近づいてくる。それに反応するように、ザワザワする感覚が身体を這う。
 ずるりと雲から抜け出た、四つの発光体は。
「首が二つ・・・!?」
 双頭の銀狼が持つ、餓えを滲ませた四つの目玉だった。

 隣町にほど近い陸橋の上から、やたらと光る上空を指さし、少年が不思議そうに首を傾げて口を開く。
「・・・ライダーさん、なんかあっちの方が凄く眩しいんですけど」
「あれが聖杯戦争ですよ、マスター」
 誰もいない空間から戻ってきた返事に、へぇーと感嘆とも落胆とも取れる、無の色を乗せた短い単語が漏らされた。
 栗色のやや大きな瞳は、それとは打って変わって睨むように、ただじっとその場所を見据えて。






令呪ってのは、サーヴァントに対する絶対的な命令を下せる紋様で、最大三回、使用毎に紋様が消えていく仕組みです。
同時に、令呪が身体に現れるというのは、聖杯(望みを実現させてくれる力を持つ存在)に選ばれたことになり、サーヴァントの召喚が可能になります。
サーヴァントに縁の深いものを媒体に召喚するとか、クラス分けとか、細かいことは全く考えないで勢いだけで書いた! 文中の説明も適当だよ!
よし、俺得でしかないけど楽しかった! ありがとうございました!

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ただひたすらに、テッドへの愛を叫ぶ。
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