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300歳ブログ

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30のお題・)28お風呂

2012.06.19 (Tue) Category : 30のお題


こないだの某アイドル総選挙と同じ日、ついった上で幻水キャラ総選挙がありまして。(笑)
その日の段階で1位が坊さん、2位がルック、3位がテッドって集計してくれた方がいらっしゃったんだけど。
普段どんだけ検索かけても、可哀想な指輪のテッドか、重音さんか、ブロイラーさんばかりなのに・・・!
よんとか王子とかを差し置いて上位に食い込んでるなど・・・!
テッド好きはやはり逃げ隠れスキルが高いのかくっそ300歳の重み・・・!(え)
まぁね、世間はテッドって攻めなんで、その時点で入口狭いってだけなんだけどね、うん、すみません。

さてさてー!
これでお題も3分の2消化ですよ!
コンプできる気がしてきた・・・! 既にお題に沿うということは置いといてるとか気にしない!
というわけで、今度こそ坊さん! 久し振り坊さん! クリスマス以来ね!(わっほいごめーん!)
親友ノッカーゥ! な方は顔文字君からどうぞー!




拍手[4回]









 世の中にはいろんな文化がある。一概に文化、といっても内容もそれぞれで、それこそ化学から宗教まで幅広い。
 これも恐らく、その中に含まれるもの。
「・・・俺、バレたら怒られんじゃねーかな・・・」
「大丈夫だよ。これだって立派な社会勉強じゃないか」
 僅かに反響する声は、どうすればいいかなとでも言いそうに困惑した音と、楽しさを抑えていますと解りやすい弾んだ音の正反対の二つ。テッドとティルだ。
 小さく溜息をつけば、目敏く見とめたティルが片腕で道具を持ったまま、もう片腕を腰に当てて振り返る。
「もう言ったって仕方ないだろ。それにこれは僕が望んだことだ。テッドが怒られる理由はない」
 や、そうだけど、と思いつつも、理屈も道理も関係なく、ティルが言うなら黒も白と言い切りそうな、彼の従者を脳裏に浮かべた。
 大事すぎる扱いはされていないが、これはどうなんだろう。まだ範疇内だろうか。
 じっと逸らされない二つの黒曜に負けたように、へーへーと、返事は一回はいとハッキリ、などとご指導をいただきそうな言葉で答え、テッドも持っていた道具、もとい、ブラシを握りなおす。
 現在地、グレッグミンスター大浴場、黄金の湯。
 いわゆる一般大衆銭湯。時刻は朝。夕方からの開店に向けて、目下絶賛清掃中。
 なぜここにテッドは別にしてもティルがいるのか。しかも同じくブラシを持ち、清掃員として。それは些細な一言がきっかけだった。

「え? 一人で?」
「そうそう、だから午後からも潰れるなー。悪い」
 午前中は仕事があると言われ、ならばと昼を過ぎて落ち着いてから会う約束をしていたのだが、前日の夕食前に突然やってきたテッドに、来るはずの人員に用が入り手が足りず、結局一日都合がつかなくなったと告げられてしまった。
 マクドールの家に住めばとか、テオの援助を受ければとかは、もう飽きるほどのやり取りをしているから、テッドが仕事に勤しむのは当然のことであり、優先させるべきことなのも理解はしている。
 けれど、互いにそれなりに忙しく、絶妙なすれ違いが続いていたティルとしては、遊べるのが半日だとしても楽しみにしていたことで。
「・・・そうか」
 なら仕方ないな、と一つ頷いた様子に、テッドが再度ごめんと手を合わせたときは、特におかしいと思わなかったのだ。
 まさか翌日の仕事に行ったら、既に臨時で雇われていたティルに、よろしくと全力の笑顔で迎えられるとは。
 聞けばテッドの友達だと言ったところ、意外と簡単に話が通ったとのことで、時々単発で入っている仕事先なのだが、思っていたより信用はあったらしい。
 かくして、帝国将軍嫡男の初めてのアルバイトがこっそりと、かつ大胆に決行されたのである。

 貴族に名を連ねるとはいえ、マクドール家はテオを筆頭に全員が軍人気質だ。そしてお綺麗に着飾ってお高く気取っているような連中とは違い、基本的に自分で出来ることは自分でする。
 簡単な部屋の片付け程度なら日常で、手を出したこと自体はないが、厨房等に出入りもしていたから、さすがに調理器具や清掃用具を何これと言うことはないものの、実際こうして持つのは初めてだった。
「で? 実際どうだ?」
 まず一通り作業の手順を教え、手分けして湯船、風呂桶、椅子に洗剤を付けたブラシを当てていく。終わったら泡を水で流し、桶と椅子を天気が良ければ乾燥させるために外へ。悪い日はマットを敷いて並べて廊下に。
 今日は風も強くないから、天日に晒そうと風呂屋の中庭に出すことにした。
「身体を動かすのは好きだから大変ではないけど、普段とは違う筋肉を使うから、少しきつい」
 桶と椅子を並べ終え、ぐっと背を伸ばす動作を見せたティルに問えば、それでも楽しそうに、満足気に答える笑い顔は嘘ではない。
 働く、ということの一番初めがこれなら上出来だろう。
「まぁそうかもな。でもあとはタイルだけだから、そんなかかんねーだろうし、早く済ませちまおうぜ」
「うん。昼前には終わらせたいな」
 見合わせてから互いに頷き、再び室内へと戻る。テッドが適当に撒いた洗剤に柄の長いブラシの先を当て、半分に分けた区画をそれぞれに磨いていった。
「そういえばグレミオがさ」
「通りの角にパン屋が出来たろ、そこの」
「花をもらったんだけど、花瓶が」
「南から来た商人の団体に」
「この間習った北の歴史で」
「ああ、違う違う、似てるからなー」
 久し振りに会えば話題は尽きない。作業があるとはいえ、単調で頭を使う必要のないそれは、絶好の時間へと変化する。
 特に重要なことというわけではなく、本当に些細な、それこそ隣の家の花が咲いた程度の話題だけれど、それが充分会話として楽しめるほどに付き合いがある。平和で、実に幸せなことだ。
「行くぞー」
 使い終わったブラシをまず洗い、テッドがタイルに水を流す傍ら、ティルが軽く擦って仕上げていく。テッド一人ではやりにくい作業で、最初はどうあれ、助っ人に来てくれたのは正直ありがたい。
「おーいテッド、ちょっとタオルもらってくるからここ頼むなー」
「あ、了解でーす」
 少ない水量でも勢いをよくするため、ホースの先を潰してじゃばじゃば出していたところで、風呂の番頭兼取締の旦那さんが、ひょいと顔をのぞかせた。家族で経営するこの風呂屋は、女将さん方女手がマットやタオル等の洗濯を担当している。
 声の方へとテッドもまた身体をずらして頷いて見せれば、旦那さんはよろしくと言ってその場を後にした。
「さぁって俺たちもーってうわ、え、何があった?」
 替えの布類を取りに行くということは、脱衣所や通路等の清掃も終わったということで、浴室内の自分達もそろそろ終わらせよう、と言うつもりで振り返る。
 そこに、びしょ濡れのティルがにっこりと、無言で微笑んでいた。
 かくんと首を傾げれば、じゃばばと音を立てて水を流すホースが。
「おぉ・・・!?」
 手に持つそれが原因と気づき、驚きを示すと同時に笑みが浮かぶ。
「ちょっ、見事にかぶってんじゃねーか、避けらんなかったのかよ」
「・・・あのな・・・というか、他に言うことがあるんじゃないのか?」
「や、うん、悪い! でもお前、だってそれ」
 わははと遠慮なく、いっそ腹でも抱えそうなほどに笑うテッドを正面に、ティルは溜息をついた。一応謝られたけれど、全くもって誠意は感じられない上に、明らかに面白がっている。
 前髪から落ちる雫を目に留め、止まりそうにないテッドにゆっくりと手を伸ばした。
「は?」
 乾いている、常とは違った音を立てて取った腕を思い切り引いてやる。
 金茶の瞳がぎょっと見開かれたのを視界に入れて、どうやらこの意趣返しは成功のようだとにんまり笑い、ティルは力の流れのままに飛び込んできた、テッドの身体を抱き込んだ。
「ッ・・・ギャー! 濡れる! 俺まで濡れる!」
「当たり前だろ、濡らしてやろうと思ってやってるんだから。」
 ついこの間同じになった目線は、がっちりと囲ってしまえば丁度いい具合にはまってしまう。背に回された腕もさすがの士官学校生の力強さで、引き剥がそうと掴んでみるもびくともせず、それどころか。
「「あ。」」
 じょばばばばー。
 手に持っていたホースから未だに出ている水が。
「・・・水も滴る何とやらだな。」
「・・・自分で言ってちゃ世話ないな。」
 今度は二人にクリーンヒットした。
 衝撃からか、思わず真顔で言葉を交わしたけれど、数秒おいて破顔したのは同時だった。
「あーもー、何だよこれー、初仕事の時でもこんなに濡れなかったっつの!」
「元々はテッドが悪いんじゃないか、自業自得だろ! 僕は巻き込まれたんだからな!」
 何がなのか解らないまま、楽しくなってきて笑いが込み上げる。寒い時期じゃないのも良かったんだろう。天気も良いし、しっかり絞って干しておけば、夕方には取り込めそうだ。
 もうこうなってしまってはどれだけ濡れても同じで、タイル磨きの仕上げなのか水の掛け合いなのか、どちらが主なのかよく解らない状態で仕事を終え、旦那さんに完了を報告した時には、二人共に濡れ鼠と称しても良いほどになっていた。
「これ、パンツまで濡れてんじゃねーかなー」
「それよりもグレミオが怖いな・・・」
 とりあえず互いにシャツを脱いで絞りつつ、下半身の冷たさにげんなりしながらテッドが言えば、更にげんなりした顔で呟いたティルに笑う。何と言って家を出てきたのかは聞かなかったが、まさかびっしょびしょで帰宅するとは思っていないはずだ。
「・・・他人事みたいに思ってるみたいだけど、グレミオには、テッドを連れて帰るって言ってあるから、怒られるときは一緒だぞ。」
 ズボンも絞るつもりで紐をほどき、金具を外したところで響いた声に、テッドはぐりんと音が聞こえそうな勢いでティルに向き直る。その反動で髪の毛の一部がべちんと顔に張り付いた。
「マジで?」
 張り付いた髪の毛が、やたら表情を際立たせる効果をもたらし、あまりにも悲愴な感じを漂わせるものだから、思わずティルも笑い声を上げる。
「いいじゃないか、二人一緒なら何だって」
 言いながら伸ばした指は、テッドの髪を柔らかく掬って輪郭を露わにさせた。その際に頬へ流れた雫を親指の腹で拭い、目元を緩めて唇に笑みを乗せる。
 考えものの所作でも行う人物が人物であれば、違和感もなく収まってしまうから堪ったものではない。しかもこれが天然なのだから恐れ入る。
「・・・まー、お前が仕事するって時点で言われる覚悟はしてたし。こうなりゃ一つも二つも同じだろ」
 わざとらしく溜息をついたテッドが、苦笑しながらティルが触れた部分の濡れた髪をかき上げた。短い髪はパラパラと前髪として落ちてくるが、後方へ流れた一部がそのまま残って。
 いつもより額が出る珍しいそれに、ティルは思わず目を見張る。
「なに?」
「あ・・・いや、何でも、ない」
 すぐに手ぐしで適当に払ってしまったから隠れてしまい、同時に意識も戻って、よく解らなくなってしまったけれど。
 二人の惨状に爆笑した気の良い旦那さんの好意でタオルを借り、もちろんちゃんと洗って返せと念を押されながらも、助かりますと受け取って身体を拭く。
 そのあとに絞った服にもタオルを当て、水気を吸い取ろうとするがさほど効果はなく。
 もちろん濡れる予定もつもりもなかったから、着替えなど持ってきているはずもない。
「・・・いっそあのまま着続けてた方が良かったかもしんねーな」
「・・・同感」
 結局、同じ服をまた着なければいけないという現状に陥り、またも旦那さんに爆笑されたが悪い気分にはならなかった。
 ごわごわの服で髪も半渇き、タオルも肩にかけっぱなし。けれど暑くなってきた日差しには、それも大した問題にはならず、しかも懐にはたった今もらったばかりの報酬。
 ティルにとっては初めての、自分の力だけで手にしたものだ。
 それから昼を回ってマクドールの家に帰宅すれば、案の定グレミオに全身水濡れの理由と原因と経緯を詰問され、呆れとも怒りとも取れる説教を二人とも正座で聞く羽目になり、ひとしきり言い終えたあと、「何か言いたいことはありますか」と聞かれたので。
 おずおずとティルが紙袋を差し出し、疑問符を浮かべつつ受け取ったグレミオに、「もらったお金でみんなに買って来たんだ」と言えば、口をあけて驚いた顔をしたままぼたぼたと泣きはじめて。
 慌てて宥めたけれど、感動と喜びに打ちひしがれたグレミオの様子は半端ではなく。
 大幅に時間を過ぎた昼食は、冷えかけた料理を温め直したりよそったりを自分たちで行うという、これまたティルにとっての初めて物語があり。
 なんだかんだで大変だったのだけれど、間違いなく充実した一日になった。

 そして今後、数回に一回の確率で、ティルが意気揚々と紛れ込むという事例が発生するのである。





風呂に入ってもらおうかとも思ったんだけど、こっちの方が楽しそうだったからこっちにした。
べ、別に健全な方を選んだとか、そんなんじゃないよ!(笑)
とはいえ、思いの外リア充っぽくなったのは、最初はお返しに水かけるだけだったはずなのに、坊さんが抱き付いちゃったからだよなんでだマジ親友無自覚怖い!

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