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300歳ブログ

300歳のためのブログだよ!

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2026.04.05 (Sun) Category : 

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30のお題・)16おじいちゃん

2012.09.10 (Mon) Category : 30のお題


知ってるか・・・今年もあと三ヶ月ちょいで終わるんだぜ・・・!
月日の流れ怖い!

拍手ありがとうございます!
前回の、これはねーな、ねーよって思って書いてたので、ゼロも覚悟してたんですが、頂けて良かった!
人物像は想像にお任せしますって感じの曖昧なままにしたんで、口調というか一人称で進む割に淡々としてたり、マジ雰囲気だったり、読み辛く解り辛くでしたよ、ね・・・。
不親切! すんませ!
にもかかわらず本当ありがとうございます!
今までのも嬉しいです! ヤル気の源! でへへ!

今回はいつも通りのまったりだらだら!
厳しい残暑とテッドにやられちゃってる同志の貴方は顔文字君からどうぞー!
しかしあれかな、マジでログ取っとかないとって状況になんのかな・・・。
そして一ヶ月に一回更新が限界になって来ててアウチ・・・!


拍手[7回]










 そういえばこの間、かの邸の家事を一身に任されている青年が、なかなか手に入らないんですよね、と困ったように笑っていたのを思い出して、見かけたそれを土産にして訪ねれば、庭の方から威勢のいい掛け声と、何かががぶつかる鈍い音が響いている。
 誰が来ていて何が行われているのか、そして現在の時間を考えたテッドは、少しだけ迷った後、玄関ではなく真っ直ぐ庭の方へと足を向けた。
 カンカンと軽い応酬で立てられるものの合間に、ガァン、と時折重そうな本気の音が聞こえ、結構熱がこもってるなと思いながら到着した庭では、予想通りティルとティルの棍の師匠、カイが手合せをしていて。
 邸宅脇の生け垣ギリギリを通って回り込み、設置してあったガーデンテーブルとセットのチェアの一つに座り込んで肘をついた。
「おや、テッド君。いらっしゃい」
 そのまま眺めていれば、ややあって手にティーセット一式を持って現れたのは件の青年、グレミオだ。いつの間にか当たり前の顔をしてそこにいるテッドに、驚くこともなく歓迎の言葉が出るのは、グレミオがグレミオである所以であるが、本人には至って特別なことではないらしい。
「こんにちは、グレミオさん。お邪魔してます」
 テッドもテッドでニコリと笑い、あ、これお土産ですと繋げて、簡単に包装された紙袋を差し出せば、テーブルに盆を置いたグレミオが少しだけ瞳を大きくして、毎度そんな気を遣わなくていいんですよと言って笑った。
 それでもちゃんと受け取るのは、テッドがグレミオに、もしくはマクドールの家に、と選んで買ってきているから。
「ありがたくいただきますね」
「はい、些細なものですけど」
 逆に気を使わせないようにと、値の張るものは絶対に持ってこない。珍しいものの場合も少なからずあるが、言葉の通り程度のものがほとんどで、この歳で随分と立場や世渡りを知っていると思ったものだ。
 手のひらに乗る紙袋の中には異国の香辛料が入っていて、周りを見渡す能力の高さも覗える。
 自然にやってのけるそのスキルが、いいともよくないとも言えないけれども。
「良いタイミングでしたね」
 グレミオが袋の中に気を取られている間、テッドは首を戻して二人の手合せの成り行きを見守っており、変化を逃してはいなかった。
「え?」
「勝負着きましたよ」
 顔を上げ、言われて向いた先では丁度、ティルがカイに棍を振りかぶっているところだった。
「残念」
 勝ったと思ったグレミオが浮かべた笑顔を、テッドがそう遮った直後。ガチン、と一際鋭く高い音を立てて、回転しながら空へと舞う黒。
「見事に引っかかってくれたじゃないか」
「・・・フェイクでしたか」
 ティルの棍を弾いた、先端に金属を仕込む藤色の棍がティルの顎を狙ったまま止まっている。身を低くし、突き上げる形のそれは、明らかなカイの勝利を表していた。
 カランカランと背後で地面に落ちた棍が転がったのを合図に、互いに距離を取った後、ティルが頭を下げて手合せが終了する。
 まるで自分のことのように悔しそうな顔を見せていたグレミオが、苦笑を零してから口を開いた時には、既にいつもの柔和な笑顔になっていた。
「お二人とも、お疲れ様でした! 少し休憩にしましょう!」
 そもそもはこのために飲み物を持って外に出てきたのだ。テッドが言った良いタイミングもこのことで、まぁ、言ってしまえば気付いたカイが切り上げてくれることも多々あるのだが、丁度であるのは間違いない。
「そうだな、水分補給も必要であろう」
 自身の棍を拾い上げたところで声がかかり、はい、と返事をしながら思っていたより打ち合っていたのだなと振り向いた。
「あれ、テッド」
 既に歩いて行ってしまっている師の向こうに馴染んだ顔を見つけ、少しの驚きを乗せた笑みを浮かべるティルにテッドも笑う。
「お疲れ。惜しかったなー」
「うん、どっちかなとは思ったんだけど」
 グレミオから手渡された冷茶を一気飲みし、そう言った表情は、思い出して考えるようなものになった。それはテッドも気付いた部分で、確実に転機だった変化。
「悔しいな、フェイクとは見抜けなかった」
 眉根を寄せて、言葉通りの感情を見せたティルに、頬杖をついたままのテッドが、きょとりと瞳を大きくして何言ってんだと口を開く。
「釣りじゃなかっただろ、あれ」
 足運びを誤ったか、ただ単にもつれただけか。真意は解らなかったが、あの体勢の崩れはフェイクではなかった。だからテッドも、丁度良く勝負がついたと言葉にしたのだ。
「戦法を間違えたな。あそこで決めに行くんじゃなくて、もう少し打ち込んで完全に崩してからにすりゃ良かったんだ」
 カイの気が削がれたのは確実で、けれど充分ではなく。決定打を放つには早かったと、そう。
 じゃあとか、だったらとか、今の手合わせを覚えている限りで反省会のようなやり取りをする二人に、対面する位置に座り込んだカイが、コップを持ったままの人差指だけをついと動かした。
「お前たち二人で手合せてみたら面白そうだな」
 動いた先はティルと、
「「え?」」
 そしてテッドである。
 ぽかんとカイ以外のグレミオを含めた全員の時間が止まり、そんなものは気に留めず、話はなおも続いていく。
「前から思ってはおったのだ。動きも追えているようだし、ティルから聞くテッドの見解も興味深いものがあったしな」
 わしの棒を貸してやる、準備が整ったら始めるがいい。
 そこまでを言い切ってニヤリと笑ったカイに、ようやくテッドも慌てて身を起こした。
「や、俺は無理ですって! 前にティルにも言いましたけど、棒なんて使ったことないし、鍛えてるわけでもないし!」
 両手を目の前に持ってきて、解りやすく拒否の姿勢を取るが、飲み干して空になったコップを置いたカイが、ゆっくりとチェアに体重をかけながら更に口角を上げる。
「武芸として、であろう。有事の際か、もしくは身近に似たような武器を使用していた者がいたと思うがな」
 カイは確信している。
 少なくとも、戦場での棒使いの戦い方を知っていると。
 テッドの言う戦法や見解は、相手を仕留めることが可能だ。まだ戦を体験していないティルにとっては、踏み越えていない一線の先。
 不自然さのないよう最善の注意を払い、努めてどこにでもいる少年を振舞っているけれども。
 年の功か、経験の差か。
 正眼に据えて見遣ってくるカイに、それでもテッドは子供の笑顔のままで、少し困ったように眉を寄せる。
「俺のは本当、型もないし流れも無視だし、基本も何もないんで、ティルの相手には向かないと思うんですけど」
「誰が相手になるかなど解らぬからな。枠に嵌った攻守では役に立たん」
「ルールとか禁止事項とか、何も知りませんよ」
「戦場にそんなものがあるとも思えぬな」
 昔一度だけ、ティルに棒術の基礎を教えてもらったことがある。最初の構えだとか、ここから来たらこちらへ流すとか、そういったことを。
 カイとの手合わせは臨機応変に対処しているものの、確かに基礎や応用の範疇内の動きだ。綺麗ではあるが、戦場で求められるのはそんなものではない。
「・・・いいんですか」
「いずれ通る。構わんだろうさ」
 生き残ること。そして、敵を倒すこと。その二点だ。


「まさかこうなるとは・・・」
「そりゃこっちの台詞だ。ただ遊びに来ただけで、とんだとばっちりだっつの」
 さっきまで自分が眺めていた場所に、今度は自分が立っているという超展開。想像だにしていなかったが、結局、今回だけ、という条件の元でテッドは藤色の棍を手に取った。
「カイさんとか、士官学校の連中と同じだと思うなよ。俺は訓練も修行も受けてない、ただの素人だからな」
 実際、心配はしていたのだ。正攻法でどこまで実戦が通用するかと。だからこそ口出しもしていた。
 とはいえ、教えないとは思っていなかったし、カイやテオや、他にも人員がいるのだから、自分に役目が回ってくるとは思ってはいなくて。今でも出来るなら辞退したい気満々なのだし。
 憮然とした顔を隠すことなく言い放ち、借りることになったカイの棍を握る。
「うん、解ってる。でも」
 相手をしたと言うなら、数年前に覚えがあるが、ちゃんとした武器になっているものを獲物にするのはどのくらい振りだろう。対峙した本人の我儘で行われた、その手合いを思い出し小さく溜息をつくと、正面のティルが一度言葉を区切った。
「ただの素人じゃないことも、知ってる」
 テッドの助言や提案が余りにも的確で、同年代の士官学校生の誰よりも、もしかするとその教師達すらも及ばないのではないかと思ったことは、一度や二度ではない。
 父であるテオや、その隊に加わったことのあるクレオと、戦術のシュミレーションを展開した際など、どれだけ身にしみたか。
 過小評価をするつもりはない。
「・・・そ、か」
 重さや長さを確認するように動かしていた棍をピタリと止め、ひゅんと回転させてから棍の先を地面につけた。俯き気味だった顔を上げたときには、さっきまでの表情は消えて、悪戯でも仕掛けてきそうな好戦的な笑みさえ乗せる。
 そして、じゃあ、と言って。
「お手柔らかに」
「こちらこそ」
 少し離れた場所からカイが、はじめ、と声をかけた。

 何の教えも乞うていないという言葉通り、テッドに構えというものは存在しなかった。比較的浅く棍を握り、ただ持っているだけ、と称しても問題ない格好のままで相対する。
 迂闊に飛び込むのもとは思うが、傾向も対策も全く解らない。
 けれどこれが普通だ。戦場で相手の手の内を知るなど、ありえないのだから。
 意を決したティルが軸足に力を入れ、一気に距離を詰めてテッドに向かう。両手で持つ棍を握り直したところで、テッドの身体が僅かに傾いた。
「・・・ッ!」
 ノーモーションからのそれは、まるで突きのような形で繰り出され、予想外の攻撃に弾く以外の回避が出来ない。バキンと音を立てて、藤色の棍が右へと流れた。
 横目で確認し、改めて目の前のテッドに焦点を合わせれば、そんなことを全く意にも介さずにんまりと笑って見せる。
 一瞬で持ち手を変えて両手で握り込み、弾かれた逆へと、落とした下半身を回転させた。バットを振り抜くのと同じ要領で、芯を捉えて遠慮なく引っ張れば、力は比例して大きくなる。
 ガギッと更に鈍い音が響き、受け流し損ねた攻撃は、諸にティルの両腕に負荷をかけた。ただテッドはティルに比べて腕力が劣る。小さな痺れを与える程度で、ダメージは大きくない。
 鍔迫り合いは不利と理解しているから、衝撃だけに留め、振り抜いた勢いのままに距離をとった。
「ほぉ、やはり面白い戦い方をする」
「えええええ、私には危なっかしくて見ていられないんですが・・・!」
 悠々と腕を組んで傍観を決め込む棒術の師匠は、実に楽しそうな表情でやり取りを眺め、対して、従者と言うより保護者と言っても差し支えのない青年は、握り拳を作ってハラハラと、時折小さく奇声を上げながら心配そうに見ている。
 テッドの攻撃は、何の脈絡も戦略もなさそうな、はたから見ればただの暴走だ。行き当たりばったり、ただがむしゃらに向かってくるだけの。
 だがその実、攻撃に関しての無駄がほとんどない。
 棒術、のカテゴリから外れた、剣術や槍術でもない純然たる武器として。どうすれば効率が良いかを知っている。
「・・・いくつもの他術要素を組み上げておるな」
 間違いなく棍使いの動きは見て取れるが、他の使い手の動きと混ざり独特な型になっていて、攻撃の予想が立てられない。しかも、ごく当たり前のように棍で打ち込んできた後に、素手や蹴りの攻撃へと転じる。
 これはカイやティルにとっては有り得ない。
 カァンと軽い高い音を耳に聞き、考察に嵌りかけていた思考を浮上させれば、双方の棍の両端に取り付けられている金具部分が衝突したところだった。
 どちらのものも上部へ浮いた状態で先に動いたのはテッドで、腕を引いて棍を引き寄せ、挟み込むように握りを変えると、両手共に内側に向けて力を入れる。
 つまり左右の腕は上下バラバラの方向に動き、その腕に握られた棍はぐん、と勢いをつけて弾け上がった。
 たった数刻前、ティルがカイに負けを決したのと同じ角度。
 けれどそれは。
「予測済みだ!」
 わざと上体に隙を見せた、ティルの仕掛けたフェイク。
 開いた身体目掛けて遠慮なく迫る攻撃に、両手を突き出すようにして棍を構え、真っ向勝負を臨む。テッドだけではなく、ティルも自分たちの腕力の差は理解していて、力のぶつかり合いになるこの形は願ったりだ。
 そして上からの攻撃の方が有利と、ティルが優勢を確信して対峙した瞬間。
「知ってるよ」
 棍を越えた先の金茶の瞳が笑い、口元が弓なりに撓る。
 藤色の残像を追うように、もう一つの何かが空気を裂いた。
「!!」
 目が捉えて咄嗟に顎を引く。ガゴン、と重い音と共に、それに見合う負荷が両腕にかかり、避けた体勢の悪さも相成って、ティルの漆黒の棍が再び宙を舞った。
 対するテッドは上段にまで跳ねた武器を握り直して、前に出した足に全体重を移動させながら、叩きつけるくらいの勢いで振り下ろしてくる。
 ティルにはもう、その攻撃を受けるだけのものがない。
 武器兼防具である唯一の棍は、すでに手元から離れてしまった。
 後方へ飛び退いてよけるか、腕を犠牲にして身を守るか、それとも。
 ビュ、と鋭い音を聞きながらも判断はつかず。
 ああそうか、例え丸腰になっても、そこで笛の音や審判の声が終わりを告げるのではないのだと。
 戦場での終わりは、生命の終焉と同意なのだと。
 ドクリとやけに大きな心臓の音を、聞いた。


 結局ティルとテッドの初手合わせは、直後に割って入るようなカイの『そこまで!』という台詞で終了となり、どうやら制止が入ると思っていたらしいテッドが、存外簡単に棍を止めて事なきを得た。
 随分と打ち合っていたような感覚だったが、実際にはそれほどではなく、心底安心した顔を見せたグレミオから手渡された茶が、まだ冷たさを保っていることに気付き驚く。
「あそこで蹴り上げるとは思わなかった」
 ぐっと半分まで飲み干して、ぽつんと呟くようなティルの言い分。
 最後にテッドが取った方法。
 カイから借りた藤色の棍を追随したのはテッドの蹴りで、足りない力を補うために、一瞬のインパクトで代用した。ぶつかり合った瞬間、その場所に更に蹴りを打ち込み、攻撃力を増幅させるという。
「ずるいとか、卑怯とか思ったか?」
 目論見は狙い通りの結果をもたらし、ティルの棍を弾き飛ばすことに成功、更に勝負までついた。
 責めているようには聞こえないが、今まで自分がしてきた、見てきた戦い方と全く違うそれは、テッドが言った通りに捉えられてしまっても否定はできない。
「・・・いや、そういう戦法もあるのかって、一貫して驚愕ばかりでそういうのは」
 全くないと首を振ってまで言いきったティルに、小さく息をつく。
 適応力や順応力は高い方だと思っていたから、そこまでの心配はしていなかったけれど、あれをもし、怒ってそう捉えてしまって認められないとなったら。
 恐らく、戦場では。
「まぁ俺のはちょっとクセあるから、ここまで酷くはないだろうけどな」
 それこそ本当に自分の役目ではないと、浮かんだ言葉を飲み込んで、いつものようにカラリと笑う。
 何せ手本と言うか、一番身近で棍や棒を獲物として使っていた相手も、特に師というものはいなかったらしく我流もいいところで、もう一人浮かぶ相手に至っては、三つのパーツを組み合わせて使用していて、純粋に形状が棒というわけではなかった。
 それだけでも特殊なのに、他の武器や打撃技まで重ねている。
 もはやクセというレベルではなく、新しい何かになりそうだ。
「いや、でも本当に驚いた。僕はまだまだなんだな」
 自身の広げた両手を見ながら言うティルに、でもすぐ追いつかれんだろーなと返して、そのまま顔を洗ってくると言って歩き出した後姿を眺めていたが、慌てたように坊ちゃん、タオル出しますよと着いて行ったグレミオの気配まで家の中に消えたことを確認すると、テッドはくるりと身体を反転させた。
「何か聞きたそうだな? 構わないぞ?」
 チェアの上に胡坐をかいて、腕を組んだ姿勢で見ていたカイが、テッドと視線が合うなり口角を上げてそう言葉を促してくる。
 どうやら解っていた様子だったので、じゃあ一つだけ、と口を開いた。
「なんで俺にやらせたんですか。この役は、カイさんでもクレオさんでも、誰でも出来たはずでしょう」
 戦場を経験している者であれば。訓練とは別の次元なのだと理解しているのであれば。
「確かに」
 一つ頷いて肯定する顔に嘘は見えない。
 それはもちろん、カイにも解っていたし実際に自身がとも考えていた。ただ、色々といい機会だと思ったのだ。
「出来るには出来るであろう。だが、お前であることに意味があった。唯一無二の親友に叩きのめされるからこそ、違いに気付く」
 例えば、目上の者だったら、倒されて悔しくは思うが、仕方ない、当然だと納得もしてしまう。
 けれど同年代の、自分と同じところにいる者だったら。
 ティルのことだ。性格も相成って、きっと更に前へと進むことが出来る。悩んだり、考えたりしながらも。
 隣に立つ者がいると言うことは、そういうことだ。
「・・・・・」
 カイの言うことは少なからずテッドにも覚えがあって、理解できる内容に溜息で反応を返し口を噤む。
 何よりももう行ってしまったことだ。今更ああだこうだ言ったところで変わるものでもない。
「あとは、まぁ」
 手に持つコップに入った残りの茶を、それでも釈然としない気分ごと飲み干すつもりで喉に流し、諦めと妥協で、もういいかと思ったとき。
 顎に指を這わせて視線を上空へ投げたカイが、上がった口角をなお緩ませて付け足した。
「飄々としているその顔を、崩してやりたいと思ったのもあるのぉ」
 随分と偉そうに説教を垂れるから、どの程度なのかとな。
 そう言って細めた目でテッドを見遣り、してやったりの笑顔を向けて。
「・・・カイさん、いい性格してるなって言われません?」
 がっくりと疲れたようにテーブルに懐き、苦々しいセリフを吐いた姿に、実に楽しそうに老師がカカカと豪快に笑った。
 どうにも自分に関わりを持つ老人たちは、一筋縄でいかない人間が多くて困る。
 生きている年数だけを言えば、テッド以上なんて、それこそ数えるくらいしかいないのに、そこではないのだ。
 皮膚に刻まれた一本一本の皺や、年季を感じさせる雰囲気がなせるものなのか。そして最大の問題は、その、おじいちゃんおばあちゃんといった外見に、テッドが弱いということ。
 自覚もあるし、唯一の肉親が祖父であったことが強く関係しているのだろうと思うけれど。
「あー、もう、いいですよ、別に。でもマジで、これっきりですから」
 簡単に引っ張り出されるのも、この程度で終わりにするのも、通常だったらないわけで。
 惜しいものだと呟かれて、どうしようかとほんの僅かにグラつくくらいには。
 憧れもあるんだろう。
 子供のままではいられなかったにもかかわらず、大人にはなれない見た目の。今は吹っ切れて、そのことを当然利用もするが。
 続けて戦術やら世間話やらに興じていれば、茶のお代わりを携えてきたグレミオに、仲が良かったんですねとニコニコ笑顔で言われ、さっぱりした顔をして戻ってきたティルには、テッドは時々すごく年寄りになるもんな、などと言われたから、まだジジイじゃねぇよ、と笑ってやった。







師匠の口調難しくて泣いた(苦笑)
この頃の坊さんなら、ケンカを含むどんな手合わせしても、テッドの方が勝つと思う。でももう少し経つと、本当力が全く敵わなくなるんじゃないですかね美味しゅうおますなぁ!
そして当然のことながらテッドの戦法はデタラメですので!

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月島うらの
性別:
女性
自己紹介:
ただひたすらに、テッドへの愛を叫ぶ。
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